原皮について
原皮について
弊社で取り扱っている革の元になる
動物の皮のことを
“原皮” と言います。
ここでは、牛の原皮についてお話します。
原皮とは、食肉用に屠殺した牛(和牛・交雑種・乳牛等)の副産物です。
中には、誤解をしている方もいらっしゃるかもしれませんが
決して、皮を得るために、動物を殺したりはしていません。
原皮は、国内だけでは不足しているため
海外(アメリカ・オーストラリア・ヨーロッパ等)からも輸入しています。
輸入の場合は、原皮のまま、もしくはウェットブルーの状態で諸外国から入ってきます。
ウェットブルーとは、クロム鞣しを施された後の革を指します。
クロム鞣しを施された革が水気を含んでいて、水色又は淡い青緑色になることから
”ウェットブルー”と呼ばれています。
(※下の画像がウェットブルーです。)
国内産は、食肉市場で生のままの皮を取引業者(原皮屋)さんに引き渡します。
...地生(じなま)とも呼んでいます。
生のままですと、腐敗するのが早いため
革の肉面に付着した、肉片や、脂肪を取り除いたあとに
塩蔵処理(一枚一枚、皮を広げて手作業で多量の塩を万遍なく擦り込む作業)をして保存します。
(※少々生々しいので、セピア色に加工しています。)
原皮屋さんから、長くて3ヶ月以内にタンナーさんへ出荷
タンナーさんで皮から革になるまでには、1~2ヶ月と、大変時間がかかります。
上田 節子